日本人の睡眠時間は世界に比べて短いと言われているのは周知のとおり。大人だけでなく子供も睡眠時間が少ない傾向があるそうで、問題視されています。
最近の厚生労働省の公表では、大人は6時間以上、1~2歳児は11~14時間、3~5歳児は10~13時間必要とのことです。。※2023年10月4日朝日新聞朝刊より
未就学児の睡眠の大切さ
未就学児の健康的な成長と発達において、適切な睡眠は極めて重要です。
睡眠中の脳は、情報の整理、学習の定着、言語能力の定着、記憶の形成などを行っています。十分な睡眠を取ることで、未就学児の脳の発達を促進し、認知能力を向上させると言われています。
また、睡眠中に成長ホルモンが分泌されるので、骨や筋肉の成長し、細胞の修復が行われます。睡眠が不足すると身体の成長に悪影響を及ぼす可能性があるのです。
十分な睡眠は感情を安定させ、ストレス耐性を向上させると言われています。睡眠不足の未就学児はいつも機嫌が悪く、それによって集中力や自分の気持ち抑える力が低下するとされています。
さらに睡眠は免疫システムが正常に働くために必要不可欠です。十分な睡眠をとることで、未就学児の体が病気に対する抵抗力や防御機能を強くします。
保護者はどんなことに配慮すればいいの?
未就学児には規則的な就寝時間にすることが良いとされています。毎晩同じ時間に寝て同じ時間に起きる習慣を作ることが重要です。
テレビやスマートフォンなどのデジタルデバイスの使用は寝る前に制限しましょう。ブルーライトは良質な睡眠を妨げると言われています。これは保護者も協力が大切です。寝室にスマホは持ち込まないなど、決めておくもの良いでしょう。
また、子供が寝る前にはリラックスできる環境を整えましょう。部屋の温度や湿度を整えたり、暗静かにしたりしてスムーズな入眠を促しましょう。保護者も添い寝するなどすれば愛情や安心感がもたらされます。
寝具も大切です。快適なベッドやふとん、枕、お気に入りのぬいぐるみなど快眠をサポートします。
日中に適切な運動をするとぐっすりと良い睡眠ができます。適度な疲労感と健康な食事が大切なのは言うまでもありません。保護者の方も日中は活動的に過ごしましょう。
未就学児が十分な睡眠を取らないことでのリスク
睡眠不足は認知機能の低下や学習への困難を引き起こす可能性があるとされています。将来の学業の達成に影響を与える可能性があります。
また、イライラや集中力の低下が見られ、問題行動や情緒的な不安定さが増加することがあります。
免疫力の低下にもつながり、子供が感染症にかかりやすくなることもあります。
さらに睡眠不足は食欲を増加させることをご存じでしょうか。肥満のリスクを高める可能性があるので、これは保護者の方も心得ておきましょう。