SUDI(スーディー)。小さなお子さんに関わる方誰しもが重く受け止めるワード。
意味は「乳幼児の予期せぬ死」です。
よく知られている「SIDS(乳幼児突然死症候群)」は「SUDI」のうちの一つとされています。
保育施設でもご家庭でも起こりうる問題として意識することが大切です。
原因不明の突然死
保育士としては原因不明の死は、保護者の方に説明のしようもなく、責任を追求され、かけがえのない大切なお子さんの命を背負い込まなければならないという想像しただけでも恐ろしいことです。
どれほど細かく注意を払っていてもトラブルや事故は起きてしまいます。
ヒヤリハットで工夫と努力を行っていても、「事故も前兆もないのに最悪の結末になってしまった」というケースもあるのです。
SDISでも平成30年だけで60件亡くなっており、原因不明の突然死は「遠く離れた世界の問題」ではなく、今、これからでも起こりうることなのです。
SIDSの予防法
原因不明の突然死SUDIの一つである「SIDS」は知識を深めることで予防はできても「絶対」ではありません。
発症のリスクを下げることに力を入れていきましょう。
うつぶせ寝をさける
SIDSで亡くなったお子さんの異常発見時の寝姿は、うつぶせ寝が47.7%、あおむけ寝が39.0%となっています。
うつぶせ寝よりあおむけ寝の方がSIDSの発症確率が低く、異常を発見しやすいと言えるでしょう。
あたためすぎない
大人より体温が高く、熱がこもりがちの赤ちゃん。
睡眠時はあまりあたためすぎないように注意が必要です。
もちろん発症リスクを低下させるものにすぎず、保育士や周囲の大人がお子さんの様子をしっかりと確認することが大切なのです。
子どもをできるだけひとりにしない
保育士の配置基準を考えると、保育現場では一対一でずっとお子さんを観察しておくことは難しいでしょう。
保育士としてできることは、常に視野を広くもって、子ども全員に気を配れるような意識を持つことです。
喫煙はしない
両親が喫煙する場合と喫煙しない場合では、約4.7倍SIDSの発症率が喫煙する方が高いと言われています。
子どもが好きで保育士になった方で喫煙を続けているという方もすくないでしょうけれど、子どもに関わる仕事に従事する者として、タバコは辞めるのが無難でしょう。
いかがでしょうか。SUDIには明確な定義はありません。
一般的には「それまでの健康状態や病歴からまったく予期できない突然の死亡」とされ、突然死全体をさします。
SDISやほかの突然死例との共通点と相違点を観察することができ、死亡原因や死亡に至ったメカニズムを明らかにできると考えられています。
知識を深めることで保育に向かう意識も変わってくるでしょう。