すやすや寝ている赤ちゃんは本当にかわいいですね、こちらも心が洗われるような気持になります。
日中はバタバタと忙しい保育園でも、お昼寝の時間は一瞬のオアシス。
でもその間にやらなければならないことはたくさんあるので、悠長に休んではいられませんが、ほっとできるひとときでもあります。
先日ある保護者さんから赤ちゃんの「向きぐせ」について聞かれました。頭の形が悪くなってしまうのでは、と心配しているとのことです。
なぜおこる?赤ちゃんの「向きぐせ」
赤ちゃんの「向きぐせ」は、主に赤ちゃんが寝ているときに同じ頭の向きで長時間を過ごすことから発生します。
赤ちゃんの頭蓋骨はまだ柔らかい段階で、頭が圧迫されることによって形が歪んでしまうことにより起こります。
赤ちゃんが同じ向きで寝ていることが習慣化すると、その部分が平べったくなったり、突き出たりすることがあります。
赤ちゃんがなぜ同じ方向を向いて寝るのかはまだ分かっていないことが多いのだそうです。
大人でも、寝やすい姿勢や向きがありますよね。その理由を聞かれてもなかなかうまく説明できなかったりしませんか?
ただ、光が当たるのが嫌だったり、一方向から物音ばかりしたりする場合に、そちらを向かなくなることもあるようです。
赤ちゃんの「向きぐせ」を防ぐためは
保護者や保育士ができることはいくつかあります。
まず、これは保護者や保育士がちょっと大変なのですが、赤ちゃんの寝かせる向きを定期的に変えるのも一つの手です
例えば、赤ちゃんを寝かせるときに頭を右に向けたら、次の寝かせるときは左に向けるように交互に変えてあげましょう。
これにより、頭の圧迫を均等に分散させることができます。
また、赤ちゃんが起きているときに頭を異なる方向に向けるように、右側からおもちゃを見せて興味を引いた入り、左側から声をかけたり遊んだりすることも効果的です。
赤ちゃんの寝具も重要
赤ちゃんを寝かせる際の環境にも配慮することが大切です。
硬めの寝具や、頭を支えるための専用の枕などを使用することで、頭の形を保護することができます。
枕は、一般的にドーナツ型の枕が有名ですね。ただし、枕の使用に関しては、医師や専門家の指導に基づいて適切なものを選ぶことが重要です。
赤ちゃんの出生時の体重も関係がある?
2,000gちょっとで生まれてくる赤ちゃんもいれば、4,000gくらいの大きな赤ちゃんもいますよね。
大きく生まれた赤ちゃんはそれだけ頭も大きくて重いため、自分では動かしにくいようです。そのため、向きぐせが付きやすい傾向があるとも聞いたことがあります。
オーダーメイドのヘルメット治療も
最近はヘルメットを使って赤ちゃんの頭の形を整える治療法もあります。
自治医科大さいたま医療センターは2021年秋に「頭のかたち外来」を開設しています。
自由診療で高額になってしまいますが、あまりにも向きぐせが気になったら受診してみてはいかがでしょうか。