保育士の役職・ポジションについて、みなさん深くご存じですか?保育士のキャリアアップや、給与が低いという待遇面の不満を解消するために導入された制度として、「処遇改善加算」が存在します。
一般的に保育士としてのポジションとして、最初に思い浮かぶのは園長や主任保育士のみというイメージが強いのではないでしょうか。保育士業界でのキャリアアップの幅がとても狭い状況を改善しようと政府は力をいれています。
処遇改善加算というしくみはそもそも一体なんなのか、3つのポジションでお話しします。
役職① 職務分野別リーダー
このポジションは乳児保育や、食育・アレルギー対応、さらに保護者支援や子育て支援などといった、専門的な分野におけるリーダーのポジションです。
目指す場合として、保育士の経験がおおむね3年以上あり、担当する職務分野のキャリアアップ研修を修了することが必要です。さらに、研修終了後に職務分野別リーダーとして発令されることが必要となります。
役職② 専門リーダー
専門リーダーはクラスのリーダーとして配置されたり、主任を任されるいわゆる現場のプロで頼れるリーダー的な存在であるといえるでしょう。
専門リーダーを目指す場合として、経験年数概ね7年以上であり職務分野別リーダーを経験していることが必要となります。さらに、研修において4つ以上の分野の研修を修了したうえで、専門リーダーとして発令されることが必要となります。
また、専門リーダーとして発令されれば月額4万円の処遇改善となります。
役職③ 副主任保育士
副主任保育士は、若手の保育士や新人などの育成の役割に加え主任保育士との間の立場を担います。副主任保育士を目指す場合として、経験年数概ね7年以上であること、職務分野別リーダーを経験していること、また研修におけるマネジメント+3つ以上の分野の研修を修了することが必要です。そのうえで、副主任保育士としての発令されることが必要となります。給与に関しては、専門リーダー同様月額4万円以上の処遇改善となります。
副主任保育士という立場になるためには、段階として主任保育士や園長へのキャリアアップの第一歩となりそうですね。
これまで、園長や主任保育士のみの役職数が処遇改善加算によって増えた事でキャリアアップの手立てとなりました。
また、保育士の職務分野別リーダーがいる保育施設は手当の支給対象となりますので月額5,000円が加算対象人数分支給されます。
このように、新人保育士でも給与アップの可能性が広がったり実務に活かせる専門知識を研修過程において学べることも大きなメリットとなります。業務の質が改善されるうえに離職の防止にも繋がるために導入も検討してみるのはいかがでしょうか。