子どもの活動を見える化する保育ドキュメンテーション

日々の保育の中で繰り返されるカリキュラム。

歌やダンスに制作や遊びの時間など保護者の方はもちろん子どもたちも時間が経ってふと懐かしく感じることもあるでしょう。

保育士がそういった日常を意識して残し、保育の見える化を図ることを保育ドキュメンテーションといいます。

保育士にとっての日常が保護者にとっては知り得ないお子さんの姿として重要視されています。

保育ドキュメンテーションとは

日常的な保育の中の子どもたちの活動を写真や動画、音声などで記録に残すことが保育ドキュメンテーションです。

上記の通り、日本では「保育活動記録の見える化」「保育で行った事を記録」といった意味合いで用いられています。

本来発祥のレッジョ・エミリア教育では、子どもたちが自身の活動を振り返り、次の活動へ活かすという保育の質を高めることを目的としています。

保育ドキュメンテーションのメリット

保育ドキュメンテーションを取り入れると以下のようなメリットがあります。

成長の見える化

保育ドキュメンテーションは活動を継続的に記録として残していくことが大切です。

映像や画像、文字などの視覚的記録として残し続けることで振り返ったときにどのように成長したかが目に見えるようになります。

子どもたちだけでなく、保育士の成長を確認することにもつながり、次の活動に活かすことができるでしょう。

コミュニケーションが深くなる

園でのイベントの写真などがお手元に届くと、お子さんや保育士との会話のきっかけができたという経験は少なくないでしょう。

そうしたコミュニケーションを深めるきっかけづくりができることもメリットです。

保育士と保護者はお子さんの成長につながる活動の様子を見て会話を広げることができますし、保育士同士であれば他のクラスの活動を見て、お互いにより良くするための会話ができるようになるでしょう。

保育士のスキルアップ

上記のように保育士同士でお互いの活動を振り返り、環境が適切だったか、活動内容は子どもたちに合っていたかなど、次回の活動への改善点や課題が保育ドキュメンテーションによって見える化されます。

保育の質を高め、スキルアップにつなげるとともに、保育の楽しさの再発見にもつながるのではないでしょうか。

保育ドキュメンテーションのデメリット

メリット満載の保育ドキュメンテーションですが、継続的に記録していくことに意味があるので、継続的に記録していくということが保育士の負担になるというデメリットがあります。

日々多くの業務をこなさなければならない保育士にとって、子どもたちの写真を撮ったり、記録を残すことは楽しい作業ではなりますが、義務になると楽しいことでも負担になるものです。

保育ドキュメンテーションを取り入れたくても常に人材不足である保育士から理解が得られないというケースもあるでしょう。

取り入れるメリットは多いので、業務の効率化や役割分担をして工夫することが大切になります。