小さい子でもかかる?子どもの五月病

五月病とは、一般的に新しい環境に適応する過程で感じるストレスや不安から来る心身の不調を指します。大人には仕事や学校生活が新しい環境として影響しますが、乳幼児にとっても生活環境の変化や生活リズムの乱れが大きなストレスとなることがあります。
春は、長期休暇後に新しい保育園や幼稚園に通い始める子どもが多く、また家族の生活パターンが変わる時期です。これが原因で、小さい子にも五月病のような症状が現れることがあります。

小さな子どもに現れる五月病の兆候

五月病は、大人と同様に体調や気分の不調として現れることがあります。乳幼児に見られる主な兆候は次の通りです。

(1)眠れない、寝かしつけが難しくなる

新しい環境に慣れない子どもは、不安やストレスから夜泣きが増えることがあります。
普段は眠れる時間に寝かしつけても、なかなか寝ない、寝かしつけに時間がかかるなどの状況が見られることがあります。

(2)食欲がない

五月病の影響で、食欲が減退することがあります。
普段は食べることが楽しみな子どもでも、急に食べ物を嫌がったり、食べる量が減ったりすることがあります。

(3)普段の行動が不安定に

保育園や幼稚園に慣れない子どもは、感情の起伏が激しくなることがあります。
普段は元気に遊ぶ子でも、突然泣き出したり、抱っこを求めることが増えることがあります。

(4)体調不良や便秘、下痢

子どもは自分の気持ちを言葉で表現することが難しいため、ストレスが体調不良として現れることがあります。便秘や下痢などの消化器系の問題も、ストレスが原因かもしれません。

 

対処法と予防法

子どもの五月病を予防するためには、以下のような対策が有効です。

(1)規則正しい生活を心がける

生活リズムを安定させることが大切です。特に、決まった時間に寝かせ、食事を与えるよう心掛けましょう。
寝かしつけの時間や起床時間を一定に保つことは、子どもが安心できる環境を作り、五月病の予防に繋がります。

(2)安心できる時間を確保する

新しい環境に慣れるには時間が必要です。保育園や幼稚園での活動後には、子どもがリラックスできる時間を設けましょう。
親とのお昼寝や、お気に入りのおもちゃで遊ぶ時間を作り、心を落ち着けさせることが大切です。

(3)無理に食べさせない

食欲がない時期でも、無理に食べさせようとすると、逆に子どもがストレスを感じることがあります。食べられる時に少しずつ食べさせ、食事を楽しめるように工夫しましょう。

(4)子どもの気持ちに寄り添う

子どもが不安を感じている時には、親がしっかりと気持ちに寄り添い、安心させてあげることが重要です。
必要であれば、保育士とも連携し、子どもの様子を見守りながらサポートしていきましょう。