静岡県裾野市の保育園で起きた園児虐待事件。
3人のもと保育士の虐待から園長の告発まで全容が明るみになるたびに「ありえない」と思いつつ、これが「氷山の一角」であることが現役保育士にも影響を与えています。
保護者の方の不安をいたずらに煽らず、一番困っている方を救うために件の裾野市長は「園長への刑事告訴取り下げ」の会見を開きました。
園運営を正常化するために
裾野市市長は、自ら園児の虐待行為発覚をめぐる刑事告発を取り下げたことについての会見を開きました。
「園の運営を正常化するため」に「熟慮を重ねた結果、社会福祉法人桜愛会の理事長であった櫻井利彦氏に対する告発状の提出を取り下げることといたしました」とのことです。
刑事告訴することにより、さくら保育園の中で操作が行われ、それにともなって正常な保育環境が失われてしまうという実情からそうした結果にいたったと会見で語られました。
しかし、今も告訴は間違っていなかったと思っていると市長は言っているので、正常な保育を取り戻すため、利用していた園児、保護者、保育士をはじめとした関係者を慮っての市の決断であることが伝わります。
運営側の責任は重い
昨年虐待行為が発覚する前、内部告発などで口外しないよう保育士に誓約書を書かせたとして、全延長は犯人隠避の疑いで市長から刑事告発されていました。
当時市長は、「本件は保育士3名だけの問題ではなく、園の責任者であるにも関わらず、保育士に対し誓約書を書かせるなど、意図的に隠ぺいを図ろうとした園長の対応も悪質でありました。市長として、今後捜査が行われることを強く望んでいます」と強い口調で園長を批判していました。
それが今回一転して告発を取り下げたことになります。
上記の通り市長は「告発は間違いでなかった」ということで、告発状こそ取り下げたけれど、縁側が隠蔽する意思があったという認識は裾野市として変わらず、前理事長の責任は今も重いと思っているとのことです。
逮捕されたもと保育士の3人は処分保留で釈放されましたが、在宅での操作が続いています。
多くの保護者の方が安心して預けられないと感じられていることでしょう。
しかし、今当該保育園に残られている保育士、園内スタッフはおそらくそれを踏まえても在園している子どもたち、保護者のために尽力したいと考えている方ばかりと思われます。
市の管理のもと、スタッフが心機一転して保護者や子どもたちの不満や不安をケアしながら自分自身も無理をせず保育に勤しまれることを願います。