子どもの心と体の成長を助ける「ごっこ遊び」

小さなお子さんの成長を促す遊びとして「ごっこ遊び」があります。

保育士をしていると「ごっこ遊び」を通して家庭での様子を垣間見ることもできるので、保護者支援に意外なところで役にたつこともあるのです。

そんなこどもの成長に与えるメリットについてご紹介しましょう。

「ごっこ遊び」のメリット

コミュニケーション能力の向上

2人以上で行うごっこ遊びの場合、自分ひとりですべてを決めてすすめることはできません。

まず、遊ぶ相手と何ごっこをするのかを決めて、「僕は○○をやるから、△△くんは□□ね」といったやり取りが行われます。

その場面に合わせて自分の言動を決めることもありますし、相手の表情や仕草、言葉から状況を読み取ることを求められます。

お友達と話し合いながら遊んでいくためさまざまなコミュニケーションが生まれるのです。

小さいながらも社会性を磨くために必要なコミュニケーション能力が高められるでしょう。

 

心の発達

一緒に遊ぶ相手の気持ちを思いやったり、なりきる役の気持ちを想像したりして遊ぶ

「ごっこ遊び」。

遊びを通してさまざまな気持ちが生まれ、相手の気持ちを想像する、気持ちに寄り添う、自分の気持に気づくなどの心の発達が期待できるでしょう。

おままごとでもお医者さんごっこでも日常で大人が繰り返す言葉を子どもたちはよく観察しています。

ベビーシッターさんや家事代行の方を依頼されているご家庭の様子を子どもたちが再現する姿には本当に驚かされますよ。

 

社会性が身に付く

友達と話し合って決めたルールや役割を理解して遊ぶ「ごっこ遊び」では、成立させるためにはそのルールを守るのは前提で、さらに役割を明確にこなさなければ楽しくありません。

子どもたちもその場の空気を読んで役割をこなすため、高度な社会性が要求されます。

自己主張が強いお子さんもいれば、ポイントを抑えて自分のペースで遊ぶ子もいるので、衝突してしまうこともありますが、そういった形のコミュニケーションも磨かれていくのです。

 

「ごっこ遊び」は子どもたちが成長する上で大切な遊びです。

コミュニケーション能力を高め、精神的、社会的成長を促します。

保育士も子どもたちの世界観を崩さないように注意しながら子どもたちのルールに則って遊びに参加しているのです。

保護者からするとちょっと変わった設定だなと思うこともあるでしょう。

お子さんの想像力を育むサポートをするという姿勢で見守ることが大切になります。

どうしてもそういった時間がとれないという場合は、ベビーシッターを要請してご家庭の中で「ごっこ遊び」を取り入れるのも良いでしょう。

成長過程に養いたい力を育む「ごっこ遊び」を日常に取り入れてみませんか。